フォースインパクトの第13号機
突然ですが皆様、『:Q』の終盤で第13号機が自らロンギヌスの槍を突き刺したシーンを見て、
誰の意思が操作した
と考えましたか?
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』より
カヲルでしょうか? 操作系を独占していたシンジでしょうか?
いえ、そのシンジも「操縦が効かない!」と焦っていたはずです。
ではそもそも
なぜ、槍を突き刺したのでしょうか?
一度シーンを振り返ってみましょう。
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』より
DSSチョーカーの発動により、トリガー=カヲルの首が吹っ飛んだ時、赤く膨らんだ第13号機の目は収まり、4つ目から双眼となりました。
これにより、ダブルエントリーシステムの第13号機は正常に活動できなくなり、落下します。
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』より
しかし、完全に活動が停止したわけではなく、覚醒が停止したわけでもありません。
これは「ゼーレの保険」ことシンジがまだ操縦席に残っていたからで、マリがシンジを救出するとようやく第13号機は活動及び覚醒を停止しました。
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』より
この一連の流れに気を取られ、槍を突き刺した事がまるで「ガフの部屋を閉じる」と言ったカヲルによるものだと考えてしまいそうな所ですが、槍を刺しても第13号機の白い光は収まらず、ガフの扉は閉じず、活動も停止しなかった、何も変化がなかったわけです。
つまり、カヲルが自らの意思で槍を突き刺したのだとしたら、
その行為が何のためだったのか謎
なのです。
ではなぜ、第13号機は槍を自ら突き刺したのでしょうか?
さて、エヴァが自ら槍を突き刺すシーンは過去にもありました。
それがこちら。
『新世紀エヴァンゲリオン劇場版
Air/まごころを、君に』より
旧作において、サードインパクトの際にレイ=リリスと同化したエヴァ量産機は、自らのコアに槍を突き刺し、S²機関を共鳴、アンチA.T.フィールドをさらに拡大させました。
この時の量産機のように、
第13号機もなんらかのシステム(プログラム)によって動いていた
のではないでしょうか?
つまり、アヤナミレイ(仮称)が搭乗していたMark.09と同様、この時の第13号機はカヲルやシンジの制御下になかったのではないかと思うのです。
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』より
旧作と同様、第13号機が自ら槍を突き刺す行為は、儀式に必要な工程として組み込まれていたのかもしれません。
リリス骸
同じように考えると、『:Q』に登場したリリス骸の2本の槍も、刺さった当時どんな状況だったのか推測できます。
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』より
まず、ロンギヌスの槍が一本槍となる状況は自ら突き刺す(自刃)時以外に、以下のような投擲時も挙げられます。
『新世紀エヴァンゲリオン
第弐拾弐話』より
つまり、槍が一本槍になる場合は以下の2通り
- 自刃時
- 投擲時
また、『:Q』の画コンテを確認するとリリス骸の2本の槍について、
- 一方の一本槍はMark.06のコアを
- もう一方の一本槍はリリスのコアを
それぞれ貫いている、と記載されています。
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』
画コンテより
以上の事から、
- Mark.06ごと突き刺さる一本槍は自刃によって
- リリス骸にだけ突き刺さる一本槍は投擲によって
それぞれコアを貫いたのではないか?というのが一本槍の性質から考えられる仮説となります。
※使用時の状況に関係なく、槍同士が共鳴して一本槍になった可能性もあります。
さらに以下は私の予想です。
『:Q』のリリス骸とMark.06は、空白の14年の間にMark.06がロンギヌスの槍を投擲してリリスのコアを貫通し、殲滅。その後、リリスごと自らのコアに槍を突き刺し同化、そして白色化・肥大化したもの。
ただし、上記「リリス骸」に関する考察は、以下の条件が前提となっています。
※カシウスの槍は、投擲しても一本槍にならない(詳細はこちら)
※コピーロンギヌスは特殊な変形をする(もしくは変形しない)ため、変形条件を無視
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2020.11.05 14:24
2020.11.05 14:08